男性では、誰しも加齢とともにその精力が減退して来ることは致し方ない自然現象だと思われます。人間本来の持つ本能的な部分でも10代後半から20代後半にかけての約10年間が最も旺盛に発露する本能であり、このような本能があるからこそ、子孫繁栄を保て続けてきた人類です。
しかし、一方日本では高齢化社会が叫ばれ、結婚などを行う平均年齢も上昇、生殖本能自体も高年齢化して行かなければならないところ、そうした社会情勢とは無関係に、人間の身体が付いていけない状態が出現し始めています。そうした中、高年齢で知り合いになったパートナーとの性交渉にも問題が起き始めています。次に読者よりの相談内容とその回答を掲載したいと思います。
40代で彼女ができたけど勃起不全(ED)で困っている
内容的に概略をまとめますと以下のようになります。
私は、40代になる男性ですが、今までこれと言って男性機能に対して問題があるわけでは無く、かえって旺盛な方だと思っていました。でも、40代になってからは女性と知り合うチャンスもないまま過ごしてきましたが、今回新しくセックスを伴う女性パートナーが出来そうなんですが、いざ、そのような雰囲気や環境になっても自身の陰部が反応してくれません。
その女性も受け入れてくれる態勢がバッチリだと明らかに分かるような雰囲気でもです。必死でエッチなことを考えたり、彼女の裸体を想像したりしても気持ちだけは、ヤリタイのですが、どうしても勃起しません。その時には、今はまだ早いかもね、という言葉で繕いましたが、今後の事を考えると、セックスは避けて通れない問題だと思うのです。
今の内から何とか改善させたいと思うのですが、どうでしょうか?ただし、勃起不全でのED治療等にまではまだ早いかなとも思っています。最終的に治らなければ仕方がないとは思いますが、病気だとは思いたくないこともあり、その他のやり方で改善させることはできませんか?
以上のような、ある意味男性であれば実感できる相談内容なのですが、以下にその回答を含めてより詳細なアドバイスをご紹介したいと思います。
勃起不全(ED)を意識して対処してください
この質問に対しては、まずED(勃起不全)の定義をおさらいしなければなりません。
EDとは医学会での定義におきましては、ED(erectile dysfunction:勃起障害または勃起不全)とは,「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか,または維持できない状態」とされています。また、このような状態が少なくとも「3カ月持続すること」を診断の条件としていますが、外傷や手術(根治的前立腺全摘術など)などによるEDの場合に限っては,3カ月以前に診断できるとしています。
ここで示したED診断定義ですが、余りにも漠然としすぎていてEDなのか、性欲減退なのかの境目が不鮮明です。これは、EDの原因による分類に見ても同じようなものになっており、初めに器質性か心因性かに分かれ、器質性には、
①血管性のED(動脈性、海綿体性、混合性)
②神経性
③解剖性Ⅳ内分泌性に分かれます。
更に心因性には9つのサブタイプに分けられますが、ここでは省略します。このように多種多様の分類区分があるなか、自身がどの分類に属するかを専門医との検査や問診等に応えて行き決定されて行きます。
その原因毎に治療が開始されますが、一般的にこの領域の医学が発達してきたのは、ここ数年の間であり、有名なバイアグラ(シルデナフィル)というED治療薬が発売されてから後付で発達してきた学問だと言えます。従いまして、医学的治療のレベルでは、未だ重症例からのスタートであり、ここで相談されている様な軽症例と思われる症例にまでは行き渡っていないと言えるでしょう。
また、よく安易に個人輸入やアングラでバイアグラを手に入れて試されるような方もいますが、決して行わない方が後々の為ですので注意して下さい。バイアグラ(シルデナフィル)は医療用医薬品であり、今先程書きましたEDの分類を確定した後に、医師が治療するのに用いられる薬剤ですので、副作用管理や相互作用管理の面でも厳重に行わなければならない薬剤のひとつです。
ここでのご相談にもあるように、今ではEDとしての診断治療を受ける前に、自身で何とか簡単に済ませられる方法は無いかとのご質問の為、その方向性で進めたいおと思います。最も効果的な方法は、強精効果のあるサプリメントの服用を試してみることです。
世に言う強精効果のあるサプリメントには、勃起改善、早漏改善、持続力改善などの効果が並行して謳われている場合が多く、どれも種々関連した因果関係の中にあるのでこのように多くの効果効能が示されているわけです。具体的な商品名や成分名はここでは控えますが、各種広告、口コミで非常に多くのサプリメントが発売されています。
サプリメントの効果は即効性もややありますが、なんといっても地道に服用し続けることでジワジワ効果が発現して来ることです。ある意味漢方薬に似た効果の発現状況になります。男性機能の一連の増強にはうってつけのサプリメントも中には多いようです。経済的にも無理が無く、長期間服薬し続けられるという利点を活かすことが出来ます。サプリメントの場合ですと、先ほどお示ししたバイアグラのような副作用管理や相互作用管理等も厳重では無く、安全性が高いものになりますので、そうした側面からもお奨めです。